落花生はアンデス山脈のふもとで発祥したとされており、現在では日本を含め世界中で栽培されています。
この記事では、落花生の発祥から今日までの歴史、日本での作付け面積について解説します。
世界の落花生の歴史
落花生の発祥は、アンデス山脈のふもととする説が有力です。
その後、そこから、南アメリカ、メキシコと広がり、16世紀にヨーロッパへ伝播しました。
以降、アメリカ、アフリカ、インド、中国、東南アジアと、栽培地域が拡大しました。
大航海時代では、栄養価が高く腐りにくい落花生は、航海中の食糧として貴重なものだったそうです。[1]
日本での落花生の発祥と歴史
日本と落花生の歴史は、江戸時代に中国から伝来してきたことから始まります。
「落花生」という名前の由来は、花が落ちたあと、子房の下の部分が伸びて地中に潜り込み、地中で実をつけることからきています。
この特性が日本では不吉だとされ、栽培が嫌われることもありました。[2]
明治時代から栽培が開始され、1871年に神奈川県で発祥したとされています。
1874年に、政府がアメリカから種子を導入して栽培を奨励したことから、千葉県や茨城県で本格的に栽培が開始されました。
作付け面積の変化
落花生の作付け面積は戦後に急激の増加し、1965年にピーク(6.7万ha)となります。
その後、より所得の高い野菜の栽培が増えたため、以降は徐々に減少していきます。
昔は九州〜関東までの温かい地域でしか栽培できませんでした。
しかし、現在は品種改良や農機具の発達によって、北海道でも栽培できるようになっています。
現在の作付け面積は、千葉県が最も広く全国の7割を占めています。
他にも、茨城、神奈川、鹿児島県でも広い作付け面積があります。[1]
参考文献
[1]ラッカセイ―栽培・加工、ゆで落花生も (新特産シリーズ)|鈴木 一男 (著)
[2]NHK出版 からだのための食材大全|著者:三浦 理代|監修:池上 文雄,加藤 光敏,河野 博,三浦 理代,山本 謙治